ユナイテッド航空機が「北極」を目指す、年に一度の特別な日「ファンタジー・フライト」。2019年のクリスマスシーズンにも、成田から「トナカイ特急UA2811便」が飛び立ちました!このイベントを実現させたのは普段フライトアテンダント、整備士、カスタマーサービスなどとして働くユナイテッド社員のボランティアたち。スペシャルゲストである「シャイン・オン!キッズ」と「メイク・ア・ウィッシュオブジャパン」の子どもたちとご家族、各団体のスタッフのみなさまのために事前準備からイベント当日までスタッフがいろんな思いを込めながら作り上げました。それぞれの想いやストーリーを、イベントの舞台裏とともにおとどけします。


空港に現れるウィンターワンダーランド

成田空港での開催は今年で2度目となる「ファンタジー・フライト」。ユナイテッド主催のこのチャリティーイベントは、ニューヨークやサンフランシスコなどアメリカの主要空港での開催からスタートし、30年以上もの歴史を誇ります。重い病気と闘う子どもたちがサンタクロースに会いに「北極」行きの飛行機に乗り、さまざまなアクティビティや音楽、食事などを楽しみながら一日を過ごします。今年も総勢約120人におよぶユナイテッド社員がボランティアとして参加。空港の一角にウィンターワンダーランドを出現させ、サンタクロースを手伝う妖精やトナカイ、雪だるまなどになりきりました。


チャリティーイベントとはいえ、実際に機体を飛ばす本格的な取り組み。機内では、ハワイから着陸直後の飛行機をものの数分で飾りあげるフライトアテンダント。地上には、準備の合間をぬって窓から離陸を見とどける社員ボランティア。コックピットの窓から、出発前に手を振り返すパイロット。(今年の機長の本名は、偶然にもキャプテン・"スノー"でした!)出発する飛行機をお見送りし、手を振りつづけるランプスタッフ。そんな、通常のフライトさながらの緊迫感のなか、まさに「ユナイテッド」な連携で、無事に「北極」行きの便を飛び立たせたのでした。



忘れられない感動をこの手でつくりたい

午前9時。「北極」の舞台は、通常であれば一般のお客様が行き交う搭乗ゲートであるため、飾り付けは当日スペシャルゲストが到着する寸前までの、時間との勝負。そんななか、久しぶりの再会に会話を弾ませたり、飾り付け方を相談し合ったりと、社員ボランティアたちは準備段階からとても楽しそうです。

航空機整備部:歌代 敦

「同じ志の仲間が集まるとやっぱり盛り上がりますね!普段は一緒に働かない社員同士がこのイベントを通して出会えるし、仲もすごく深まります。すべてが決まりきっているとただの作業になってしまう。自由な発想が生まれるよう、リーダーとしては大枠だけ決めて、なるべく各自に任せるようにしています。人を驚かせるために、大人たちが真剣に遊ぶのです!」


こまやかな工夫は、さまざまな場面で見られました。たとえば、フライトを終えて飛行機から降りてきた子どもたちのお出迎えは「おかえり」ではなく、「ようこそ北極へ!」と。サンタクロースから渡されるクリスマスプレゼントは、一人ひとりに特別に準備したものを。そのほかにも、出入国のスタンプを押すためのオリジナルのパスポートや、「北極行き」と印刷された本物のチケットなどの徹底ぶり。一つひとつの感動の裏には、「子どもたち」という何十人ものためではなく、ひとりの「その子」のためという意識があったのですね。


「ファンタジー・フライト」は、企画から運営まで、社員ボランティアがすべて自分たちの手でつくりあげるイベントです。「早く乗りたーい!」と飛行機への憧れを抱く子や、「サンタさん、どうして私の好きなモノがわかったの!」と車椅子がバウンスするほどに喜んでくれる子。そんな子どもたちに、また会いたくてしかたがないと、今年もたくさんの有志が集まりました。社員ボランティアリードの立候補にも、去年の現場での感動が忘れられず、少しでも力になりたい、より積極的に携わってみたいと、何人もの手があがったそうです。


元気をもらうのは、自分たちだった

このイベントは、子供たちにとっても、イベントを支えているボランティアスタッフや参加するご家族にとっても「特別なクリスマスパーティ」。参加した方のなかには目に涙を浮かべながら、イベント参加への特別な想いを話してくれる方もいました。

「退院するタイミングの関係で旅行をキャンセルしなければならなかったのですが、今日こうして、この子が大好きな飛行機に乗せてあげることができる。素敵なクリスマスプレゼントになると思います」

「参加できると知ったとき、本人は大声で喜んで家族全員に自慢していました。学校の先生にも、『ひこうきにのってほっきょくにいくのでおやすみします』と伝えてきたみたいです」

「国内線の飛行機に乗せてあげたことはあるのですが、『海外』ははじめてです!北極がどこにあるのか、地球儀で一緒に勉強してきました」

「本人は、なにより大好きなお友達に会えることを楽しみにしていて。外来で病院に行っても入院棟までは入れず、まだ入院中のその子にしばらく会えていなかったのですが、今日この場でやっと再会できます」


一方、社員ボランティアたちも、このイベントへは思い入れがあるといいます。


成田空港旅客部:羽成 いづみ

「自分たちの悩みなんて、ちっぽけだなと思います。スペシャルゲストのみなさんは、想像もできないほど大変な経験をされている。だからせめて、この日だけでもホッとして、クリスマス気分をたっぷり楽しんでいってほしいです」


マイレージプラス:柴崎 美智代、旅客営業部:今井 裕子

「社員ボランティアの熱量はとにかくすごいです。仕事とは別で時間を割いて、ギリギリまで準備をしてきました。相当の時間と人数がかかってやっと実現する大変さはありますが、子どもたちの笑顔を見ると、すべてが返ってくる。やってあげているのではなく、むしろこちらが元気をいただいているのです」

飛行機になかなか乗られなくなり、病院などで過ごすことが多い子どもたちが、思いっきり楽しむ姿。その笑顔に寄せる特別な想いを、社員ボランティアスタッフが口を揃えて語っていました。


航空会社だからこそ魅せられる夢

スペシャルゲストたちが所属する「シャイン・オン!キッズ」と「メイク・ア・ウィッシュオブジャパン」は、「ファンタジー・フライト」の実現に欠かせない大切なパートナーです。このイベントが子どもたちとご家族にとって、当日に限らず大きな意義を果たしているとスタッフの方々はいいます。

認定NPO法人シャイン・オン・キッズ 広報・資金調達担当マネージャー:橋爪 浩子

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「お子さんとご家族はもちろん、社員のみなさまもすごくキラキラしている。関わるすべての人がハッピーになれるのはすごく素敵ですよね。このイベントには、思い出すだけで辛いことが和らぐほどの力がある。たくさん辛いことがあっても、夢のような素晴らしい瞬間が必ず訪れると、子どもたちに信じさせてあげることができます」


公益財団法人メイク・ア・ウィッシュ オブ ジャパン 理事長:八木 昌実

「ここまでしていただけるのは、本当にありがたいことです。コックピットにまで入らせてもらえて、飛行機も実際に飛びますからね!子どもたちに、航空会社特有の体験をさせてあげられるのが嬉しいです。このイベントへの参加をきっかけに、航空会社で働きたい、パイロットやフライトアテンダントになりたい、そんな新しい夢を抱くお子さんもきっといらっしゃると思うんです。夢をどんどん膨らませるこのイベントは、ずっとつづけていただきたいです」


このイベントを目標に辛いことも乗り越えられているご家族は、実際にいらっしゃるようです。


「生まれたときから定期的に採血することがあたりまえだったのが、だんだん『なぜ自分だけが?』と思うようになってきたみたいなんです。でも、『このイベントに参加できるのはいつも頑張っているからだよ』と励ましてあげることができました。目指せる目標になる、夢のような機会をいただけて、本当に感謝しかありません」


午後5時、北極をあとにサンタクロースのハグでスペシャルゲストをお見送り。最後まで熱意あふれる社員ボランティアたちは撤収作業を圧倒的な作業スピードで開始。30分もかからず全撤収が完了しました。すっかりもとどおりになった搭乗ゲート、「北極」の世界が消えてしまった後も、笑顔きらめくウィンターワンダーランドの余韻はほんのり漂っていました。


ユナイテッドでは、この「ファンタジー・フライト」のほかにも、お客様とのふれあいの場を多く設けています。これからも、飛行機にまつわる体験や徹底的なホスピタリティなど、航空会社ならではのユニークな取り組みを通してコミュニティーへのお返しをつづけていきます。